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乳幼児の便秘についてー(トイレトレーニング開始の前に)

「便秘」とは、便の回数が少なく、便をする時に便が固く痛みを伴って排便が困難な状態をいいます。

乳児期は時に便の回数が減って3~4日位便が出ないことも有りますが、食欲があってまとめて沢山の柔らかい便が出ている時には、それは便秘ではありません。

また、母乳栄養児の場合には授乳のたびに頻回に排便を認めることも有れば、7~10日間に1回になることも有ります。

このように排便の回数が多くても、あるいは1週間位便が出なくても、便の状態が「トロッ」としていて海苔の佃煮のような状態であればそれは便秘ではありません。

逆に、毎日排便が見られていても硬い「コロコロ」とした便であれば、便秘と考えられます(人工栄養児に多く見られます)。

通常排便の回数は2歳までは1日1~2回、3~4歳では1日1回程度が標準とされています。

また、便秘の発生頻度は乳幼児では2~4%、小学校の生徒では5~15%位と報告されています。

更に、便秘の発生しやすい時期としては、次の1~3)の時期があります。

 

1)乳児における母乳から人工栄養への移行時期、そして離乳食開始時期。

 

2)乳児における「トイレトレーニング」開始時期。

トイレトレーニングは2~3歳にかけて開始する事が多いのですが、便秘症のある場合には、トレーニングを開始する前に便秘の治療をして、規則的な排便習慣ができてからの段階的なトレーニングが勧められます。

 

3)学童における通学の開始や学校のトイレでの排泄の回避。

 

以上のような小児期発生の慢性便秘は、一旦治療が成功しても後に再発も認められて、5歳以上の便秘患者さんの25%が成人の便秘に移行したとの報告もありますので、早めの治療を心がけて下さい。